素敵な指導者との出会いは、選手を育てる

小学生のソフトボール時代を経て、私は中学に上がることになります。「やっと野球が出来る!」そんな気持ちで野球部に願書を出しました。しかし結果は……ダメでした。中学のソフト部がとても強かった事もあり「女の子だからソフトにしなさい」と勧められました。まさか、ここでも「女の子だから」と言われると思っていなかった私は、大人からダメだと言われ続ける事に、正直凹みました。そして結果、ソフトボールの道に進むことになりました。

 

 

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「ヒロインズ」の試合風景

 

ただ、幸せなことに、中学ソフト部でも素敵な出会いがありました。当時の顧問の先生が、技術だけでなく日々の練習への姿勢等もみてくれる方で、私はソフトに向き合う事がとても楽しくなっていました。部活動に本気になる事の楽しさを教えてくれたのは、中学の顧問の先生でした。

 

その後、高校の受験もやってきます。しかしその頃には「女の子が野球をするのはダメなんだ」と刻まれ続けてきたので、野球をするかどうかではなく、ソフトを続けるか男子野球部のマネージャーになるかで迷うようになりました。当時の私が出した答えは「プレーヤーでいたい」というもので、ソフトを続ける方向で高校を選びました。

 

高校での3年間もまた、人生にとってかけがえのない時間となりました。特に、高校の顧問の先生は、まだ若い先生でしたが、選手の姿勢もしっかりと見てくれる本当に熱い方でした。技術だけではなく、努力や姿勢も見てもらえる事で、ソフトが決して上手くない私も諦めることなく腐ることなく、ソフトと全力で向き合えた気がしています。

 

中高通して、愛ある指導をしてもらえたことで「野球を選ばなかった自分」への後悔は全くありませんでした。そのくらいソフトに没頭できた私は、本当に幸せだったと思います。

 

そして、多感な時期に女子だけの部活動で頑張れたおかげで、沢山の仲間が出来ました。同性なので喧嘩や意見の食い違いももちろんありましたが、本気で夢を追いかけた彼女達の絆は、いまでも大切な宝物です。

 

そして、指導者となり。今、思う事。。。

 

自分が指導者である時、勝利の事だけをみていないか。技術だけで選手を選んでいないか。指導方針が自分だけのエゴになっていないか。ふと考えさせられます。こんな風に、指導者としての自分と向き合うことが出来るのも、育ててくれた先生方のおかげだと感じています。

 

「素敵な指導者との出会いは、選手を育てる」まさに、先生方から学んだ事です。

まだまだ先生達のようにはいきませんが、私も選手と寄り添える指導者を目指したいと思います。いつか先生に、胸を張ってお礼を言えるように。